作品名
ルパン三世 PART1 (TV第1シリーズ)

作者
監督
主な声優
1分で分かるあらすじ
盗めないものはない、逃げられない場所はない――。世界を股にかける大泥棒・ルパン三世が、相棒の次元大介、居合い斬りの達人・石川五ェ門、妖艶なる美女・峰不二子とともに、狙った獲物を華麗に奪います。しかし、それを許さないのが、インターポールの鬼警部・銭形。「ルパーーン!逮捕だぁーー!」と叫びながら、執念深く追いかけてきます。
ルパン一味はそんな妨害に屈するはずがありません。変装、トリック、ハイテクガジェットを駆使し、時には仲間割れをしながらも、スリル満点の怪盗劇を繰り広げます。はたして今回のターゲットは何なのか?銭形警部との勝負の行方は?そして、不二子は今回もルパンを裏切るのでしょうか?
1971年に放送されたこのシリーズは、後のルパン像とはひと味違います。大人向けの渋い作風とハードボイルドな雰囲気が色濃く、クールでダークなルパンが活躍するのです。泥棒稼業のロマンを感じさせる、これぞ「大人のルパン」です。さあ、あなたもルパンワールドへダイブしてみませんか?
シリーズ・関連作品
- ルパン三世 PART2 (TV第2シリーズ)
- ルパン三世 PART3 (TV第3シリーズ)
- ルパン三世 PART4
- ルパン三世 PART5
- ルパン三世 PART6
- ルパン三世 カリオストロの城
- ルパン三世 ルパンVS複製人間
- ルパン三世 THE FIRST
- OVA『ルパン三世 風魔一族の陰謀』
予告動画
初期原作
『ルパン三世』の原作は、モンキー・パンチによって1967年から「週刊漫画アクション」で連載されました。漫画版は、ブラックユーモアとバイオレンスが色濃く描かれ、ハードボイルドな世界観が特徴です。現代のイメージとは異なり銃撃戦や騙し合いが日常茶飯事でまさに「アウトロー」の象徴でした。
漫画とアニメの違い
ルパン三世のTVアニメシリーズがスタートした当初、制作陣は原作のハードボイルドな雰囲気を忠実に再現しようとしました。そのため、シリーズ前半は大人向けの渋いストーリーが展開され、リアルな銃撃戦やシリアスな展開が多く含まれました。しかし、この作風は当時のテレビ視聴者にはあまり受け入れられず、視聴率は伸び悩んでしまいました。その結果、途中で監督が交代し、宮崎駿や高畑勲といったアニメ業界の巨匠たちが後半の演出を担当することになります。
宮崎駿・高畑勲が関わった後半のエピソードでは、ルパンのキャラクターがよりユーモラスで人間味のあるものに変化し、次元や五ェ門との掛け合いもコミカルな要素が増しました。この路線変更が功を奏し、後のルパンシリーズの原型が形作られることになります。
ルパン三世 (TV第1シリーズ) 人気の話 5選
第1話 「ルパンは燃えているか・・・・?!」
記念すべき第1話。ターゲットはマフィアの大金庫! だが、ルパンを迎え撃つ刺客たちが次々と登場し、いきなりピンチ!?不二子との駆け引きも見どころ!
第4話 「脱獄のチャンスは一度」
銭形に捕まり、ついに監獄送りとなったルパン。しかし、彼がこのまま終わるわけがない!緻密な計画と予想外のアクションが絡み合う脱獄劇の決定版。
第7話 「狼は狼を呼ぶ」
ルパンに迫る最強の殺し屋、パイカル登場!全身が鋼鉄のように硬く、銃弾すら弾く相手に、ルパンはどう立ち向かうのか?
第13話 「タイムマシンに気をつけろ!」
科学者が発明したタイムマシンを巡り、ルパンたちが過去と未来を駆け巡る!? まるでSF映画のような展開が楽しい異色回。
第23話 「黄金の大勝負!」
最終話にして、ルパンと銭形の壮絶な一騎打ち! ルパン一味は最大の大勝負に挑むが、果たして結末は……!?
※忙しい人向けの簡単ネタバレ
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ネタバレ注意
ルパンとその仲間たちは華麗に大金を狙い、銭形警部との知恵比べを繰り広げる。だが、最終話ではルパンがついに「お縄」になってしまう……かと思いきや!? まさかのどんでん返しで、最後はルパンが高笑いしながら大脱走! 銭形の「ルパーーン!」の叫びが響く中、彼の冒険はまだまだ続くのだった。
有名なセリフ
- 「俺の名はルパン三世。天下の大泥棒さ!」(ルパン三世)
- 「ルパーーン!逮捕だぁーー!」(銭形警部)
- 「ふふっ、男ってバカね。」(峰不二子)
- 「やれやれ、また面倒なことになりそうだぜ。」(次元大介)
- 「またつまらぬものを斬ってしまった」(石川五ェ門)
作品功績
興行収入

興行収入:TVアニメ版のため非公表
受賞歴

特になし(だが、後のシリーズで数々のアニメ賞を受賞)
解説【起・承】
TV第1シリーズのルパン三世は、原作のハードボイルドな雰囲気を色濃く受け継いでいます。物語の序盤では、ルパン一味が次々と大胆な盗みを働き、銭形警部との対決が繰り広げられます。毎回異なるターゲットと舞台設定が用意され、視聴者は予測不能な展開にワクワクすることでしょう。

スタッフによる作成画像
このシリーズは、特に初期のエピソードでシリアスな要素が強く、クールで大人向けの雰囲気が漂っています。例えば、ルパンはより冷静沈着で、時には非情な一面を見せることもあります。次元や五ェ門との関係もまだぎこちなく、完全に信頼しきっているわけではありません。不二子に対するルパンのアプローチも、後のシリーズよりもドライであり、裏切り合いながらも微妙な信頼関係を築いていく様子が描かれます。
また、この時期のルパンは、銭形警部との駆け引きも独特です。銭形は単なるコミカルな追跡者ではなく、優秀な警官として描かれ、ルパンと互角の知能戦を繰り広げます。彼の執念深さと策略は、ルパンを何度も窮地に追い込みます。この緊張感こそが、初期シリーズの魅力なのです。
解説【転・結】
物語が進むにつれ、ルパンたちの盗みのテクニックや人間関係の深掘りが行われます。次第にルパン一味のチームワークが強まり、彼らの絆も見えてきます。一方で、銭形警部の追跡も熾烈を極め、ルパンが逃げ切るのは容易ではなくなります。最終話に近づくと、ルパンはこれまでにない大きなヤマを狙うことになります。しかし、それは銭形警部が仕掛けた巧妙な罠であり、ルパンは絶体絶命のピンチに追い込まれます。一時は完全に捕まり、逃げ場がない状況に陥りますが、そこからの大逆転劇が待っています。

スタッフによる作成画像
視聴者が息をのむような展開の中で、ルパンは驚くべき方法で脱出を果たし、銭形の目の前から姿を消します。このシリーズのラストは、ルパンと銭形の永遠の追いかけっこが続くことを示唆するものとなっています。最後の瞬間まで「ルパーーン!」と叫ぶ銭形の声が響き、ルパンはいつものように笑いながら去っていくのです。こうして、ルパンの伝説は続いていくことになります。
ルパン三世 (TV第1シリーズ)のまとめ
クールでハードボイルドな大泥棒・ルパン三世が繰り広げるスリリングな怪盗劇です。TV第1シリーズは、大人向けのスタイリッシュな作風と、緻密なストーリー展開が魅力となっています。シリーズを通して、ルパンの華麗な盗みのテクニック、次元や五ェ門との関係の変化、不二子の妖艶な魅力、そして銭形警部の執念深い追跡が描かれます。
このシリーズの見どころは、単なる泥棒アクションではなく、緻密な戦略や心理戦が繰り広げられる点です。毎回異なる作戦と、それに応じたルパンたちの機転の利いた行動が視聴者を引き込みます。今なお愛され続ける理由は、その巧妙なストーリー構成と魅力的なキャラクターたちにあるのです。
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余談・小ネタ
実は、TV第1シリーズの前半は視聴率が伸び悩み、途中で監督が交代しました。その結果、ハードボイルド路線からコミカル路線に方向転換し、今のルパン像が確立されたのです。もし最初のままだったら、ルパンはもっと渋いキャラクターになっていたかもしれません。
また、当初の企画段階では、ルパンの声は違う俳優が演じる予定でした。しかし、山田康雄の独特の演技が評価され、最終的に彼が起用されました。この決定が後のルパン像を決定づけたと言っても過言ではありません。さらに、シリーズの中には、のちにジブリを牽引する宮崎駿のアイデアが反映されたエピソードもあり、細部までこだわった作りになっています。

更新日: 2025-04-10