作品紹介

あらすじ

『犬夜叉』は、戦国時代を舞台にした和風ファンタジー作品です。現代に住む中学生・日暮かごめは、ある日、自宅の神社にある「骨喰いの井戸」に落ちてしまい、戦国時代にタイムスリップしてしまいます。そこで出会ったのが、半妖の少年・犬夜叉です。犬夜叉は強大な力を持つ「四魂の玉」を狙う妖怪たちと戦っていましたが、かごめが誤って四魂の玉を砕いてしまったことで、かけらが各地に散らばってしまいます。犬夜叉とかごめは四魂のかけらを集めるために旅を始めます。道中で、呪いをかけられた法師・弥勒や、妖怪退治屋の少女・珊瑚、妖狐の七宝といった仲間が加わります。そして、四魂の玉を狙う宿敵・奈落との激しい戦いが繰り広げられていきます。犬夜叉とかごめは互いに惹かれ合いながらも、桔梗や殺生丸との関係、奈落との因縁に翻弄されていきます。
原作との違いについて
『犬夜叉』のアニメは基本的に原作漫画に忠実ですが、いくつかの点で違いや省略、アニメオリジナルの要素が存在します。ここでは、主な違いについて詳しくご紹介します。

アニメオリジナルエピソードの存在
アニメ第1作(全167話)の中盤では、原作にないアニメオリジナル回が多数含まれています。例えば第59話「恐山の霊能者」や第92話「かごめの心の闇」などは、物語の進行に直接関係のない話として挿入されており、視聴者の中には「引き延ばしがひどい」と感じる声もあります。
これらの回は原作連載に追いつくのを避けるための措置でしたが、テンポが悪くなり、ストーリーに緊張感が欠けたと指摘されることもあります。
原作では描かれている細かい心理描写の省略
高橋留美子先生の原作では、犬夜叉やかごめ、桔梗などの内面描写が丁寧に描かれています。特に犬夜叉が桔梗と現代のかごめの間で揺れる心情や、弥勒と珊瑚の関係の微妙な距離感など、感情の変化に焦点を当てた描写が多く存在します。
アニメではこのような心理描写がやや簡略化されており、テンポよく話を進める代わりに、人物の心情が浅く感じられるという意見もあります。
終盤の描写の違い(完結編以前)
アニメ第1作の終了時点(第167話)では、奈落との決着が描かれず物語が途中で終わっています。これは当時、原作がまだ連載中だったためであり、「中途半端な最終回」「ひどい終わり方」と受け止められた要因となりました。
しかしその後、2009年に『犬夜叉 完結編』が制作され、原作の最後までをアニメ化したことで、ようやく物語は完結しました。完結編はテンポよく進む反面、一部のエピソードが簡略化・カットされた点があり、「もっと丁寧に描いてほしかった」という声もあります。
映画作品はすべてアニメオリジナル
『犬夜叉』の劇場版4作品は、すべてアニメオリジナルストーリーで構成されています。原作との直接的な関係はありませんが、キャラクターの関係性や背景設定を補完するエピソードとして評価されている一方、「原作と矛盾する」「時間軸が分かりづらい」という声も少なからずあります。
まとめ
- アニメオリジナル回が多く、テンポが遅くなる回もある
- 心理描写の一部が簡略化されている
- 完結編が出るまでは「ひどい終わり方」とも言われていた
- 映画はアニメオリジナルで、原作との整合性に違いあり
このような原作との違いを理解したうえで視聴すると、より一層『犬夜叉』の世界を楽しめるようになります。
オープニング(1期)
エンディング(1期)
アニメと映画の見る順番
映画やアニメを含めて時系列で視聴すると、より物語を深く理解できておすすめです。以下の順番で視聴すると、ストーリーの流れが自然で、キャラクターの成長や人間関係をしっかり楽しめます。
アニメ『犬夜叉』第1作(第1話~第54話)
物語の導入部分です。かごめが戦国時代にタイムスリップして犬夜叉と出会い、四魂のかけらを集める旅が始まります。桔梗との関係や奈落の登場など、物語の核心部分が描かれます。
映画『犬夜叉 時代を越える想い』
初めての劇場版作品です。奈落との戦いが一段落した後に観ると、キャラクターたちの絆や成長が理解しやすくなります。
アニメ『犬夜叉』第1作(第55話~第95話)
奈落の陰謀が本格化し、犬夜叉やかごめたちの絆がさらに深まります。桔梗との関係や、殺生丸の動きも重要なポイントです。
映画『犬夜叉 鏡の中の夢幻城』
奈落の手先である神久夜が登場し、犬夜叉やかごめの成長した姿が描かれます。第95話後に視聴するとストーリーの流れが自然です。
アニメ『犬夜叉』第1作(第96話~第136話)
アニメ『犬夜叉』第1作(第96話~第136話)
映画『犬夜叉 天下覇道の剣』
犬夜叉の父の過去や、鉄砕牙に秘められた力が描かれる作品です。犬夜叉と殺生丸の関係にも注目です。
アニメ『犬夜叉』第1作(第137話~第167話)
犬夜叉たちと奈落との戦いがクライマックスに向かって進みます。桔梗の運命や四魂の玉の謎が明かされる重要なエピソードが続きます。
映画『犬夜叉 紅蓮の蓬莱島』
テレビシリーズ終了後に公開された最後の劇場版です。犬夜叉とかごめの絆や、仲間たちとの関係が深く描かれています。
アニメ『犬夜叉 完結編』(全26話)
物語の最終章です。奈落との最終決戦や、犬夜叉とかごめの運命が決着します。最後に犬夜叉とかごめが迎える結末は必見です。
人気のシーン

かごめの「おすわり!」(第1話 ほか)
かごめが犬夜叉に「おすわり!」と命令するシーンは、本作を象徴する名場面です。犬夜叉はかごめに与えられた「念珠」によって、「おすわり!」と命じられると強制的に地面に叩きつけられてしまいます。最初は反発していた犬夜叉ですが、かごめとの距離が縮まるにつれて「おすわり!」がコミカルで微笑ましいシーンになります。犬夜叉の不器用な愛情表現が垣間見える、ファンにとって忘れられないシーンです。
犬夜叉とかごめが互いの気持ちを確かめ合うシーン(第126話)
かごめが奈落に囚われたとき、犬夜叉が命がけでかごめを助けに行くシーンです。かごめが「犬夜叉、私を助けに来てくれたんだね」と言い、犬夜叉が「お前を守るって決めたんだ」と返す場面は、二人の信頼関係と愛情が強く伝わってきます。この場面は、犬夜叉とかごめが互いにかけがえのない存在になったことを象徴しています。
桔梗が犬夜叉を抱きしめながら消えるシーン(第151話)
桔梗が奈落との戦いで致命傷を負った後、最後の力を振り絞って犬夜叉に「最期にあなたに会えてよかった」と伝え、犬夜叉に抱きしめられながら消えていくシーンです。桔梗の魂が解放される瞬間、犬夜叉の切ない表情や、かごめが涙をこらえる姿に心を打たれます。この場面は桔梗と犬夜叉の因縁に終止符が打たれる感動的なシーンとして語り継がれています。
殺生丸がりんを助けるシーン(第162話)
普段は冷徹な殺生丸が、りんを助けるシーンもファンに人気があります。りんが命の危機に陥ったとき、殺生丸が「りんを放ってはおけない」と言い、命がけで守る姿は、彼の成長とりんへの特別な感情を感じさせます。殺生丸がりんに対して見せる優しさは、彼の孤高なキャラクターに深みを与えた名シーンです。
犬夜叉とかごめが再会するシーン(完結編 最終話)
奈落との最終決戦が終わり、かごめが現代に戻って3年後、再び犬夜叉と再会するシーンです。かごめが「犬夜叉!」と涙を流しながら再会し、「これからも一緒にいるよ」と誓い合う場面は、長い旅路を経て二人の愛が結ばれたことを象徴しています。ファンにとって、最高のハッピーエンドと言える感動的な場面です。
見れる動画サイト
『犬夜叉』のテレビアニメシリーズ(第1作・完結編)に加えて、劇場版4作品も全て配信されています。時系列に沿って作品を一気に視聴できるため、物語をしっかり理解できます。U-NEXTは31日間の無料トライアルがあります。つまり、U-NEXTなら『犬夜叉』を最初から最後まで一気に見られる上に、無料期間を活用すればコストを抑えつつ快適に楽しめるのでおすすめです。
まとめ
『犬夜叉』は、高橋留美子による名作漫画を原作としたアニメ作品です。戦国時代と現代を舞台にした壮大なファンタジーと恋愛の物語であり、犬夜叉とかごめの関係や、奈落という強敵との戦いが描かれています。犬夜叉、かごめ、桔梗、弥勒、珊瑚、殺生丸といった個性的なキャラクターが織り成す人間関係や成長も見どころです。特に、かごめの「おすわり!」や犬夜叉と桔梗の切ない恋愛模様などは視聴者に強く印象を残しています。『犬夜叉』は和風ファンタジーの金字塔として、多くのファンに愛されている作品です。
更新日: 2025-04-24